私と結婚してください。



「…もう、なんなの」


「神楽の人間が普通科のやつなんかと話してんじゃねぇよ。」


「それすらも許されないの?」


「許されねぇ。
お前はもうこっちの人間なんだよ。」


……なにそれ…
だって私にとっては大事な友達だよ。

大事な元クラスメイトだよ。


「なんか言いたそうだな」


「……別に」


でも、そんなのあんたには関係ないんでしょうね。
私の都合なんて一切無視だもんね。


「あっそ
じゃあこれ」


そういって吉良凰成は私にジャケットを渡してきた。

これをかけるのも私の仕事か……


「高梨さん、こちらを」


私が吉良凰成のジャケットを見て固まっていると頼くんからすかさずハンガーが手渡された。


「…ありがと。
ねぇ、頼くんたちはこの4人しか友達がいないの?」


「そうですね、友達と言われると私たちはこのメンバーだけだと思います。
伊織様はフレンドリーなのでクラスメイトの方々ともお話されますが、吉良さんと神崎さんは特に他の方とは会話されません。
恐らく私と伊織様だけかと思います。」


「そっか。」


まぁ、それならやっぱあいつには私の友好関係なんてさらに関係のない話で、私の都合なんかは無視できるんだろうな


「あの、頼くんは私の友達だよね?」


「そう思っていただけたら嬉しいですね。」


「じゃあさ、希依って呼んでよ。
私も頼くんって呼んでるんだし!」


「はい、では希依さんと呼ばせていただきますね。」


あいつに私の友好関係を無視されるなら
私はもう、ここでの友達を大事にするまでだね!

頼くんだけなんて寂しいけどさ…



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