私と結婚してください。



それから私は吉良凰成に教わりつつ、やっぱり下手くそで
それでも楽しくて、疲れたから

竜司くんと吉良凰成のゲームを座ってみていた。


「お疲れさまです。」


「あ、ありがとう」


伊織くんはビリヤードが苦手なのか、向こうでひたすら頼くんとなにかやっていたけど
私が座ると頼くんは私なんかに紅茶を運んだくれた。


「伊織くんはいいの?」


「今は一人で練習時間です。
私が付きっきりでは上達しませんからね。」


「へぇ…やっぱり常にそばにいる訳じゃないんだね。」


「自立させるために私たち姫がいますからね。」


なるほどなぁ…
自立かぁ。伊織くんはいい姫がいていいな。
私にもこんな人がいればいいのに。


「先程、店先で会われた方はご友人ですか?」


「あ、うん。
去年同じクラスだったんだ~
中学の時も同じクラスだったし、けっこう仲良かったの。

でも吉良くんに邪魔されちゃったけど。
神楽の人間が普通科のやつなんかと話すな、って。
ここって本当に厳しいんだね~」


「そうですね
神楽の人間は別格で、外の人とはなかなか接触しにくいものです。
ですが私や希依さんは神楽の人間ではないので、普通科の方々とお話してはいけないという決まりはないですよ。」


「え、そうなの!?」


「はい。ただの姫ですから。
主人の立場からでは、親しくなって身の危険に遭われたかたが過去にいたので親しくなるのは禁止されています。
全くしていけないわけではありませんけどね。」


「……じゃあなんでわざわざ邪魔をしたんだ…」


「邪魔をしたくなったからではないですか?」


頼くんは優しく笑ってそんなこと言うけど
……それってどんなわがままなんだ!!


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