私と結婚してください。
━━━でも、誰にも会わずに寮を出るなんてことはできるわけもなく
「椎依とめぐなんて珍しいコンビだね?」
……みんなして、私を椎依という。
ねぇ。みんなもう私たちの区別つくんでしょ?
そんなに似てますか?
「あはは、よかったじゃん。
バレなくて。」
「…嬉しくない。」
椎依は確かにいつもおしゃれだよ。可愛いよ。
でも……私だっておしゃれしたっていいじゃないか!!
おしゃれした希依だって、みんな気づいてよ!!
「まぁ希依っていつもおしゃれしないもんね。
素朴っていうか。」
「それ誉めてないからね。」
「中学の頃は部活に燃えてたしね。
あの頃の情熱はどうしたの?」
「遊びたくなりました。」
「あはは、そこはやっぱり椎依と一緒なんだね。」
そうだよ。
部活も大好きだったよ。でも全く遊べないんだもん!
私もそれなりに友達と遊びたいとか願望はあるさ。
しかも一番近くに遊び人の椎依がいたしさ……
━━恋、してみたくなったんだもん。