私と結婚してください。
━━1時間後
「あー、めっちゃ食べた。
めっちゃ喋った。疲れた。」
凰成のお寿司を注文しつつ、自分もめっちゃ食べて、速水とお互いの状況的なやつをめっちゃ話して
お腹も心も十二分に満たされた。
なんなの、この充実感。
今日はよく眠れそうだな~
「え、希依もう帰るの?」
「あ、うん
私宿題やらなきゃなんだー…」
そう、私にはまだこれから宿題が待っている。
しかも私には数学までもが待っている。
早く帰らないとまずいのだ。
「そっかぁ、神楽グループだもんね。大変だね」
「私はまったくついていけてないけどね。
ってことで私は凰成と帰るね。めぐ、またね。」
「うん、また誘うねー」
「速水もね」
「おう、頑張れよ!」
そんな会話の中
「速水もね。あ、ちょ待って!
じゃあね、速水」
凰成は全く待とうともしてくれずにさっさと歩き出してしまった。
……けど、ここのお支払はどうするんだ?
頼くん?いや、頼くんの分は伊織くんか…
ということは伊織くんなのかな…
まぁお金持ちは小さい金額にガタガタ言わないか。
あとで請求してもらおっと。
「ちょっと待ってよ」
「お前がおせぇんだよ」
・・・カッチーン
なんなんだ、その態度は。
すげートゲがある態度だな。
……でも、言い返したら宿題教えてもらえなくなるかも…
あぁぁ!!なんでこんなやつから教えてもらわなきゃいけないんだ!!
頼くんがいてくれたらなぁ…
……でも楽しそうに話してたからみんなまで早く帰すことはできないしな…
「さっさと来い」
「えっ…?」
別に遅く歩いてた訳じゃない。
ちゃんと凰成の一歩後ろをついていってた。
なのに…凰成は私の手を握ってきた。
手を握っときながらペースが早すぎるわけでもなくて私でも十分に歩けるペースで
この手は一体なんのために繋がれているの?なんて思ったりもしたけど
……なんでだろうね
イライラしてたはずなのにね
頬が緩んでくるよ。