私と結婚してください。



━━━━━━━━━━━━・・・


「だからなんで2なんだよ
そもそもここの計算がなんでこうなんだよ!」


ひぃぃぃぃぃ!!!
だ、誰か助けて……!!


「チッ…ここもちげぇし
お前の頭はどうなってんだよ。なぁ
どうしたらここが4になんだよ」


わ、わかんねぇよ!!
わかったら苦労しねぇよ、バカー!!


「……あと2分か
仕方ねぇな…」


「え、もしかして諦め…」


「んなわけあるかよ
てめぇの成績は俺の成績なんだよ

これを全部移せ」


「え!?」


これはつまり、カンニングというものでは…


「さっさとしろよ」


「……はい」


でも、逆らったところでこのままでは0点…こういうのが積み重なって解雇に繋がるかもしれない。

それなら…とりあえず従うしかないよ。


……って、あれ?
私、解雇されたかったんじゃなかったのか?

うん、少なくとも昨日までは絶対やめてやるって思ってた。
退学も覚悟してた。


……心境の変化、早すぎじゃねぇ?
しかもこんなやつの姫なのに。


「…できました。送信しました」


「めちゃくちゃギリじゃねぇかよ
片付けたらこっち来い」


「え?」


「てめぇが嫌がって気絶するほどの罰を与えてやるよ
覚悟しろよ」


……罰ってあれでしょ?キスでしょ?
こんなことでキスしてくるやつだよ?

私、解雇されたかったんじゃないのか?



< 94 / 419 >

この作品をシェア

pagetop