ヒヨと11人の王子サマ
「まるでシスコン。」
「自覚はしてる。」
「してるんだ。」
「アイツは頭回るし感受性豊かな方だし、舞台演出は俺よりアイツの方が向いてる。…だけどさ、知ってると思うけどアイツは高校生。まだ学生。暁葉と同い年。恋の一個上。…ただでさえ家で忙しいのにここで仕事するってのも…うーん…でもお金が…。」
「うわあ、零さん凄い悩んでる。」
「でも氷月と茜が手伝うって言ってたしな!大丈夫か。」
「…解決したみたいだね。」
「ちなみに、今日ここに寄るはずだから。お前らも、マネに来て欲しいって思ったらちゃんと言えよ。」
「あの、零さん。」
「なんだ?」
「緋代ちゃんの友達とかにも手伝って貰ったらどうですか?」
「…弥斗、アイツらに出来ると思うか。」
「華子ちゃんは無理だね。僕から見ても多分無理。色々物を壊しそう。」
「そうそう。なんてったって、警官倒してビルに侵入しちゃった子だしね。」
「でも恵ちゃんは?」
「あの子はめんどくさがり屋だから断ると思うよ。ミーハーだけど。」
「…やっぱ緋代ちゃんが適切だね。」
「…アイツここ来た時掃除してた。」
「そうそう。あと料理も作ってくれた。」
「…靴揃ってた…。」
「そーそー!」
「…お前ら気に入ってんな。ま、本人にその気がないなら無理強いはさせないけど。…別に緋代が居なくても俺がお前らを馬車馬のように働かせるから。」
「「「「「「「「「「「……。」」」」」」」」」」」