ヒヨと11人の王子サマ
『クッシュン…。』
「うわ、風邪?大丈夫?」
「きっと誰かに噂されてるよ!!」
「あー、確かに。一理ある。」
「……なんか、ここに来るのも日常と化してるよね。」
『…そう…ですね…。』
「ね、華子、あの子達がさ、正式デビューしたら間違いなく売れるでしょ?会えなくなるんじゃない?」
「…ふっふっふっ…それが大丈夫なんだな。…これを見よ!!!!」
「こっ…これは…!メアドと電話番号…!?」
『…そんなに驚きますかね…。』
「もちろん、内緒にしなきゃいけないんだけどね。恋君達がデビューしても、私は会いに行くよ!」
「…華子らしいね。」
「忙しくてもいいんだ!それだけ売れてるって事だし!…よし、じゃあ今日も気合い入れて行くぞー!」
『…こういう所はちょっと女の子っぽいですよ。』
「あ、緋代さんですか?」
『…え?あ、はい。そうですけど…。』
「…ナンパ?気持ちはわかるけど。」
「い、いやいやそんなこと…!あ、あの、零さんから伝言を…!あ、僕はここの社長の秘書をしています、松下真央マツシタマオです…!」
『あ、七葉緋代です。あの、兄さ…零から何か…』
「あの、社長室まで来るようにと、言われて…。む、迎えに…。」
『あ、そうなんですか…。…もしかしてアレのことかな…。分かりました。今行きます。…華子、恵、先行っててください。』
「わかったー!!!」
「はいはい。」