ヒヨと11人の王子サマ
『…まだ会って一週間も経っていませんが…。』
「えー!でも僕は緋代がいい!」
『無茶言わないでください、恋くん。』
「このむさ苦しい中に女の子一人いるだけでも救われるんだけどな?」
『一生むさ苦しいままでいいんじゃないですかね、冬さん。』
「ね…ダメなの…?」
『…そんなウルウルしないでください、泉くん。私が悪いみたいになってます…。』
「俺的にも助かるんだよ。この子たちは俺一人じゃ大変だから…。」
『…その気持ちは切実にわかります、千早さん。』
「おい。マネージャーになれ。」
『……凄い威圧ですが私には不向きです、陣さん。』
「普段の家事と今までの勉強が役に立つんだ。それに給料も入る。緋代にとってはこれとないものだろーが。妹や弟を養いたくねぇのか。」
『…それを踏まえても、私には出来ないです。……い、言いたくないですけど…私コミュ障ですし…。』
「あ?コミュ障?どこがだよ。」
『そっそれに!AMUIETの皆さんはこの何日かで大分親しいですけど、INFINITYの皆さんは全くご存知無いですよ!?』
「えー?俺は君のこと凄く良く知ってるよ?」
『…一條さん…何をですか…!?』
「そんな他人行儀辞めてよ。これから俺らのマネージャーになるんだからさ。」
『…決まったことになってるんですが…。』