fragment
「・・・リキは、どうしてますか?」

そぅ、リキだ。リキが足りないんだ。

お前、何してるんだよ。
お前のせいで、俺こんなに泣いてるのに、どうして・・・

「・・・」
「俺、小さい時ここで、アイツと過ごしたんです。タイムカプセルも、リキとじいさんと、三人で書いて、写真も撮って、それで、」

涙と嗚咽で上手く話せない俺に彼女は静かにティッシュの箱を差し出した。

「正直、迷ったんです。記憶が飛んでいると聞いていたので」
「・・・海で、リキが溺れて、必死に俺も、」
「・・・えぇ」
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