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そんな俺の驚きに苦笑いをし、肩をすくめた。

「聞いた話では目を覚まさない貴方を見て、貴方のお母様が祖父に色々と厳しい事を伝えたそうです」

厳しい事?

「目が覚めた後も、貴方の記憶が無い事に安堵し、こことは一切関わらないと・・・」

関わらない?
母さんが、言ったのか?

「私もその辺りの詳細はわからないんですが、それがきっかけで貴方はここを訪れなくなったと聞いています」

そうか。
あれがきっかけで俺はここへ来なくなったんだ。

「リキは、生きて、ます、よね?」

そんな戸惑いながらの質問に、クスクス笑いながら「勿論」と答えてくれた。
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