fragment
「ちゃんと渡してくれたんでしょうね?」
「渡したよ」
「そりゃぁ、いくら久し振りに会ったからって、遅くまで居るのはりっちゃんにも迷惑よ」

・・・・。

「今、何て?」
「あんたまだ寝ぼけてんの?」
「・・・」
「あんたらしょっちゅう一緒におったから、そりゃぁ積もる話もあるだろうけど、相手は女の子なんだから、気ぃつけんさいよ」

おいおい。何言い出すんだ?

違う、そんなわけない。

だってリキは男だ。俺の知ってるリキは男だった。
ばぁちゃんとの話をほっぽり、寝ていた部屋まで急ぎ足で戻ってタイムカプセルを開けた。

何となく、リキからの手紙を読まなければいけない気がした。
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