気まぐれ猫くんの手懐け方
駆け引き
気まぐれだし
その日、帰宅してから真っ先に梨乃へ電話をした。
『もしもし?珍しいね、どうしたの陽愛』
久しぶりの電話なのに、すぐに電話に出てくれた梨乃。
そんな親友の声にほっとして、ぶわっと涙が溢れてきた。
「梨乃ぉぉぉ~……!!」
『え、ちょ、陽愛!? 泣いてるの!?』
「今泣き始めた~っ!!!」
『もう…何があったのよ?』
私は、梨乃が引くほど泣いてから、先ほど合った出来事を話した。
『えええ!?猫くんと!?キスしたの!!?』
やばーい!!!と言いつつ絶対コレ楽しんでる反応だ。
『で!? それでどうなったの!?』
……うん、絶対楽しんでる。
「どうもこうも…そのあと猫くんは帰っちゃって……」