気まぐれ猫くんの手懐け方
***


「…ええええ……っ!?!?」


ばちっと目を開けると。


「うわ、びっくりした」


目の前には、私を見下ろしている猫くんの顔があった。


「…え、ね、ねこく…ん……?」


ねえ待って?

これってどういう状況…?!

私の視界が、猫くんの機嫌の悪そうな顔で覆われてしまっていて。

その周りには赤く染まった空が見える。


「え、えっと…マシュマロリバーは…っ!?」


まだ状況を理解しきれていない私を見て、呆れた様子の猫くんがため息をついた。


「はあ?どうでもいいけど、いつまで人の膝の上で寝てる気?」

「……え、…えええっ!!?」


さっきからあたたかいと思っていたこれは…

ねねね、猫くんの膝…っ!?



< 154 / 273 >

この作品をシェア

pagetop