気まぐれ猫くんの手懐け方

我に返った私は、勢いよく飛び起きた。


「おはよ」


そんな私に、悠長に挨拶をしてくる猫くん。

夕陽によって雲がオレンジ色に染まっているのに気づき、私はバッと猫くんを見る。


「そ、そういえば、今何時!!?」

「ん?17時半」

「じゅ……っ!!?」


うそうそうそ…っ!!

もう授業終わってるじゃない……っ!!!


「ちょ…どうして起こしてくれないのよ猫くん!!」


最悪…!!

学級委員長が授業サボるとか本当最悪…!!!


「起こしたけど」

「そんなの起こしたことにならないよっ!!」


私は大きくため息をついてその場に座り込んだ。

もう、本当に最悪…。




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