気まぐれ猫くんの手懐け方
「ぶ…っ!?」
猫くんのハンドキャッチャーが私の鼻から離れていく。
「キスしちゃうよ?」
「な…っ」
ま、またそうやって、私のこと困らせようと…!!!
「ねえ、俺は?」
「ま、まだ続いてたの?その質問……」
「うんっ」
子供のようににっこりと笑う猫くん。
…この人、自分のかわいさ自覚してるよね、絶対。
「ね、猫くんは…バカとかブスばっかりで、かわいいとか言ってくれたことないし…」
「じゃあ、言えば伝わる?」
「いや…けなされてると思っちゃう」
「はあ?」
さすがに猫くんの眉間にシワが寄り始めた。
あ、機嫌悪くなったかな…?