気まぐれ猫くんの手懐け方
「そっか、ついに言われたか」
「うん…って、え?」
ついにって、どういうこと…?
「え、それどういうこと?」
「は?あんたもしかして、今まで玲央の気持ち気づいてなかったの!?」
嘘でしょ!?
とでも言いたげな、幻滅したような表情の梨乃。
「どんだけ鈍感なの?バカなの?」
「梨乃まで…そうやって……」
はあ、とため息をついた梨乃は、私から視線をずらした。
「で、ね…?昨日は猫くんから『惚れてる』って言われて」
「ええっ!?猫くんが!?」
「う、うん……けど…」
下を向いて、きゅっと唇を噛んだ。