気まぐれ猫くんの手懐け方
嫌いでもいいよ
*猫助side*
「………」
昼休みの一件から、俺の視線に気づいていても絶対に目を合わせようとしない陽愛。
こいつの泣き顔が頭に焼き付いて離れない。
…なんで泣いた?
俺、なんか間違ったことでも言った?
陽愛が悪いんじゃん。
あんな、下心丸出しの男と2人で遊びに行って。
ハンカチまで貸してさ、あんな笑顔で話しちゃってさ。
そのくせ、俺の言葉は信じないし。
「………」
授業が全く頭に入ってこない。
代わりにイライラだけが募っていく。