気まぐれ猫くんの手懐け方
それから俺は、家に帰る途中雑誌を何冊か購入。
家に帰って自分の部屋へ直行しては、片手でスマホでインターネットを開きつつ、もう片方の手で買ってきた雑誌を開く。
「やばい、やばい、やばい……!!」
女の子って、どこ連れて行けば喜ぶんだよ……!?
ほんとにやばい。
ぜんっぜんわかんない。
何せ俺は、生まれてこの方、女の子とデートなんかしたことがない。
『初デート』と検索したが、女子目線の用意する物やらのあれこれが出てきた。
化粧の仕方、髪のセットの仕方、季節にあったコーデ100選……。
「俺は男だバカ!」
あと、コーディネート100選も載せてんじゃねえ!!
女だったとしてもふつうに迷うじゃん!!
なんて独り言を言いながら、『初デート』のワードの隣にスペースを入れて
「か、の、じょ……」
……まて、俺。
陽愛はまだ彼女なんかじゃ……。
「……ああもうバカ! Zoozleのバカ!」
そして俺は乙女か!!
ケータイをベッドに投げ捨て、買ってきた雑誌を頼りにページを次々めくり、読みあさる。