気まぐれ猫くんの手懐け方

やってみな

*猫助side*

「なに、そのかっこ」


俺は、いつもよりも少し視線を上に上げて、睨むように見つめた。


「え……変、かな!?」


くっそこいつほんとにバカなの?

ただでさえ身長ギリギリ俺の方が高いのに、

なんでわざわざそんな高いヒールのサンダル履いてくるわけ?


「……」


変かどうか、と聞かれても。

突き刺すような日差しで、黙っていてもじわりと汗が噴き出そうな暑さの中で、

陽愛は白いロングワンピースを着てきた。


……あのさ。


あんたいつからそんなお嬢様キャラになったわけ?

熱血学級委員長のくせに。

もはやジャージで来るだろうなっても思ってたくらいだった。

馬鹿にする準備もできてた。


……なのに。



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