気まぐれ猫くんの手懐け方
***

「で、だ」


陽愛が落ち着いてきた頃。


「これからどこに行くか、実は決めてない」

「え」


陽愛の目が点になる。

悪かったな。

結局決まらなかったんだよ。


どれだけオススメスポット探したって、陽愛が喜んでくれなきゃ意味ないって思ったら、決められなかった。


だったらもう、陽愛が行きたいと思うところに連れてってやるしかないと思った。


「陽愛が行きたいところ、連れてってあげる」

「いいの!?」


しかし思いの外、その言葉に陽愛は嬉しそうに瞳を輝かせた。


「う、うん…」

「じゃあ私、ゲーセンに行ってみたい!!」

「はあ!?」


待って陽愛。

よりによってゲーセンチョイスする!?




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