気まぐれ猫くんの手懐け方

***

「ね、猫くんって本当に猫なの…?」


結果は俺の圧勝だった。

まあ、最初から目に見えていたけれども。


「そんなわけないでしょ。バカなの?」

「だって動体視力も反射神経もやばすぎる…!!」

「陽愛が鈍いだけ。声だけだよ、あんたの長所」


あとで、「いや、短所か」と言い直せば、隣からギンと睨まれたのでごまかすようにハナウタを歌った。


それから俺たち、普段やらない音ゲーをしたり

マサヲカートをしたりして楽しんだ。

主に陽愛がやりたいといったものを優先的にして、そのためかほとんど対戦形式だった。


陽愛が楽しんでいたらそれでいいと思って射たはずなのに、

いつの間にか自分まで楽しんでいた。


「はー、ゲーセンもそろそろ遊び倒したし、そろそろ出る?」

「あ、だったら私、行きたいところある!」

「どこ?」

「バッティングセンター!!」



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