気まぐれ猫くんの手懐け方
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「ね、猫くんって本当に猫なの…?」
結果は俺の圧勝だった。
まあ、最初から目に見えていたけれども。
「そんなわけないでしょ。バカなの?」
「だって動体視力も反射神経もやばすぎる…!!」
「陽愛が鈍いだけ。声だけだよ、あんたの長所」
あとで、「いや、短所か」と言い直せば、隣からギンと睨まれたのでごまかすようにハナウタを歌った。
それから俺たち、普段やらない音ゲーをしたり
マサヲカートをしたりして楽しんだ。
主に陽愛がやりたいといったものを優先的にして、そのためかほとんど対戦形式だった。
陽愛が楽しんでいたらそれでいいと思って射たはずなのに、
いつの間にか自分まで楽しんでいた。
「はー、ゲーセンもそろそろ遊び倒したし、そろそろ出る?」
「あ、だったら私、行きたいところある!」
「どこ?」
「バッティングセンター!!」