気まぐれ猫くんの手懐け方
***

前 言 撤 回 。



「猫くん、ファイトー!!」



後ろから陽愛の大きな声援を浴び

なぜか俺はバットを握りしめ

前から白球が飛びだしてくるのを遠い目をしながら待っている。


「なんなの…」


俺に…こういうことやらす…?

バカなの…?


ぶつぶつ文句を言っていると、前方から時速100kmの白球が飛びだしてきた。


「!!」


人生初のバッティングセンター。

人生初の100㎞の球。


……それが意外と見えたことに驚いた。


二球目から目締めに振ってみれば、これが意外と当たったものだから


後ろで応援している陽愛もさらに喜んでいる。


………が。


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