気まぐれ猫くんの手懐け方
「こればかりはチームプレイなんだからちゃんと合わせてくれよ」
「こうして練習に参加してるだけでもありがたいと思ってよ」
「何様だよお前!」
「猫様」
「ふざけんな!!」
さっきからこんなやりとりばかり。
こんなんで大丈夫なのだろうか。
と、私の視線に気づいた玲央くんがわしゃわしゃと自分頭を掻く。
「だー!わかった!本番は俺がお前に合わせる!!」
「当たり前でしょ」
「その代わりにちゃんっと走れよ!!」
「それは気が向いたらの話」
「いちいちむかつくな!!」
「そういうあんたはいちいち暑苦しいね」
隣にいた梨乃は、このやりとりを聞いてお腹をかかえて笑っている。