気まぐれ猫くんの手懐け方
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「うわ、すごい人……」
会場は、早くも多くの人で賑わっていた。
「猫くんどこだろう……まだついてないのかな…?」
なるべく人の邪魔にならないよう端っこに移動しつつ、きょろきょろと猫くんを探していた。
「おーい」
「っ」
突然、後ろから声をかけられ、おそろい手振り返ると。
「あっは、本当に浴衣着てきてくれたんだ」
嬉しそうに笑う、猫くんがそこにいた。
「え、う、うん……」
そう言う猫くんも、ちゃんと紺色の浴衣を着てきてくれている。
……こんな姿もお似合いだなあ……栗色の髪が良く映えてる。
しかも、ピンクのピンまでしっかりしてるし。
「ご、ごめんね、待たせちゃったよね」
「んーん」
猫くんは、下を向いた私の顔をすっとのぞき込んでくる。