気まぐれ猫くんの手懐け方
気づけばなにも考えずに、この雰囲気を楽しめてた。
純粋に楽しんでたよ。
……猫くんと、一緒だからかな?
猫くんは、本当に焼きそばとお好み焼きと、たこ焼きを買ってくれて。
そろそろ花火が上がる時間だと、二人で移動した。
少しある板崎の河川敷が意外にもよく見えるんだと、猫くんが連れてきてくれた。
猫くん曰く穴場スポットらしく、もうすぐ花火が始まるにも関わらず、人は全然いなかった。
「この変に座ろうか」
猫くんはそう言うと、小さく折りたたんでいたレジャーシートを取り出し、さっと敷いてくれた。
「はい、どうぞ」
「わ……ありがとう」
すごいなあ猫くん。
私こんなの全然用意してきてないし、むしろ頭になかった……。
なんか全部、やってもらっちゃってるなあ……。