気まぐれ猫くんの手懐け方

猫くんの白くて細い指が私を差して来る。


「えっ」


私の反応を見た猫くんは、深くため息をついた。


「あのさ、順番的にあんたが俺にバトン渡してくるんだけど」

「……あ!!!」


そ、そ、そういえば!!

私、1回も猫くんとバトン渡しの練習してなかった!!


「はわわわ、どうしよう!!どうしよう梨乃……!!」

「どうしようって…練習するしかないんじゃない?」

「練習!?」


ちらりと猫くんを見れば。

彼は涼しそうな顔で私を見ている。


「ミスったら、一生奴隷ね」

「練習します……!!!!」




こうして、私と猫くんで、バトン渡しの練習をすることになりました…。


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