気まぐれ猫くんの手懐け方
まだ、すやすやと気持ちよさそうに眠っている猫くんが……
「なに」
……起きてた。
「…っうあ!!?」
ガタンッと大きな音を立てて立ち、そのまま後ずさろうとする。
…が、椅子の脚に引っかかり見事にバランスを崩して倒れる私。
「い……ったああ…」
腰やら背中やら強打し、机に掴まりながらゆっくりと起き上がれば。
「バカなの?」
完全に引いた顔でそう言い放つ猫くん。
ああ、さっきまでのかわいらしい猫のような君はどこへ。
「だ、だって起きてると思わなくて…」
「人の寝顔見るの、そんなに楽しい?」
「ほ!!?」
え、待って。
もしかして。