気まぐれ猫くんの手懐け方
猫くんの肩を光の速さでつかむ。
「ちょ…っ!?」
「忘れて~!!!!!」
私は必死に猫くんの肩を揺さぶり何度も“忘れて”と叫んだ。
見たんだ…!!
絶対見たんだ~っ!!!
さっき私が後ろに転んだときだ。
スカートの丈はちゃんと膝下なのに。
あれくらいで、そんな……下着が見えちゃうほど翻ると思ってなかっ……
そこまで思って、じわりと涙が溜まる。
恥ずかしい恥ずかしい。
死ぬほど恥ずかしい。
「も、もう猫くんなんか嫌いだ…!!」
どうしようもなくて、また机に突っ伏しては滝のように涙を流した。