気まぐれ猫くんの手懐け方
また、行くか
「陽愛……」
「うん?」
やってきました日曜日。
待ち合わせ場所で、玲央くんは私を見てなぜか固まっていた。
や、やっぱりおかしかったかな。
「お前…マジ?」
「え、うん…色々悩んだんだけど、出かけるときはいつもこの格好だから、慣れた服の方がいいかなと……」
「だからって、男と2人で出かけるのに…ジャージ着てくるか……!?」
玲央くんは片手で顔を押さえて下を向いてしまった。
「…まさかとは思うが、他に私服は…」
私は手を頭の後ろに回して軽く頭を掻いてにへらっと笑う。
「タンスの中、ほぼジャージでした!」
「まじかよ陽愛…それ女としてやべーぞ」
「ええ!!?」
「まじまじ。俺じゃなかったらマジ幻滅されてるって」
「うおおおお、ありがとう玲央くんでいてくれて!」
「いや、どういう意味だよ」