気まぐれ猫くんの手懐け方

「委員長のくせに、人の名前間違えてんなよ」

「……!!!」


はっとした。

彼の名前は『猫助』くん。


なのに、なのに。


わたしったら。


『猫』くんだなんて…!!


「ごご、ごめん猫くん!!そんなつもりじゃ…ってまた猫くんって言っちゃった…って、ああ!!」


私が『猫くん』と言う度に彼はどんどんムッとしていく。


「だいたい暑苦しいんだよね、あんた」

「……え…」


見た目がとってもかわいい男の子。

きっと、穏やかな性格なんだろうなって…勝手に思ってた。




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