気まぐれ猫くんの手懐け方
「なんでこんなことするの…!!?」
「ちょーーーっと困らせてみたくなった」
「ちょーーーっとのレベルじゃないよね!?悪質ないじめだよね!?」
私がそう言うと、猫くんは何かを考えるように、手を自分の顎へ当てる。
「……じゃあ、こういうのは?」
「へ?」
猫くんの手が肩に当てられ、気づけば猫くんの顔がすぐ近くに寄せられていて。
息がかかるくらいに近くに来たと思ったときには、彼の唇が私の耳に触れそうな距離だった。
「すきだよ」
「っ!!!?」
ザッと猫くんから距離を取る。
いいいい、今なんて…!!?
なんて、言った……!!?
「あ、…え、え……!!?」
動揺を隠せずにいると、猫くんは急に下を向いてしまう。