赤色の夕日【短】
沈黙が続く。

「とりあえず座ったら?」

先に話したのは先輩。

「はい。…。あの…。」

「なに?」

「盗み聞きしてごめんなさい。するつもりはなかったんですけど…。」

「うん。」


また、沈黙が続く。

(この気まずい空気どうにかして!)

そう思ったら看護師さんが入ってきた。

扉の開く音に驚いて椅子から落ちそうになった。

看護師さんにも心配されて、先輩はいつもの笑顔で笑った。



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