メモリーズ
えっ……これはちょっと…
「あの、部長。こんな大きな企画に私が参加してもいいんでしょうか…?」
ここの部署には私よりももっとベテランで頭の回る人もたくさんいるのに。
今ちょうどその歳上の人たちに凄い目で見られているし。
「まぁ私が個人的に山瀬さんにもっとスキルアップして欲しいって思ってね」
スキルアップか……。
「わかりました。参加させていただきます」
やるなら完璧にやり遂げたいし、期待には十二分に応えたい。
「沙和~すごいね!あの企画受けるなんて」
その日のお昼。
食堂に来た雅と私は、空いている席がないか辺りを見渡した。
すると、もう行くので使ってください、と声を掛けられた。