愛すべき、藤井。
「お前もヘラヘラしてんな」
───ゴンッ
「いったー!!!私がいつヘラヘラしたってのよ」
「顔が気に食わなかったんだよ」
「はぁ?それ、もう暴言じゃん!!」
「うるせぇ」
「むっか!言っとくけど、私だって出会ってこの方藤井の顔をお気に召したことないからね!」
藤井に叩かれた頭を擦りながら、ベーっと藤井に悪態を付けば、藤井は特に気にした様子もなく「いーから焼きそば買いに行くぞ」と先を歩き出してしまった。
「全く、幼稚ね〜。アンタらの喧嘩はいつも」
「ほんと、くっだらねー」
うめと立花くんが私を見ながらクスクスと笑うから、カァァっと1人恥ずかしさに襲われる。
つい、藤井には言い返してしまう。
そのレベルが幼稚だってことにも自分で気づいてるから余計、周りから言われると恥ずかしい。
「てか立花くんさ!いつも思うんだけど、藤井がいる時といない時で私への対応の差激しくない?」
「あー?そう?こんなもんだろ」
「言っとくけど、私の中で立花くんは藤井の次にムカつくやつに認定されてるからね」
ビシッと人差し指を向ける私に、立花くんはブハッと吹き出した。