愛すべき、藤井。
「また俺のせいにしやがって」
「ふへへ」
「なぁ、夏乃」
「んー?」
「こんなに引っ付いてんのに、胸が当たらないのはなんで?」
「…………ほぅ、藤井殿。貴殿は急逝をお望みか?」
「待て、今チャリこいでっから!まじで、何もすんなよ、脇腹くすぐったりとか本当にやめろよ??」
「振りかよ」
「振りじゃねぇよ!ちょ、バカ!ま、やめろって!!」
胸が当たらないのはなんでかって?
そんなの私が聞きたいわ!!!
なんで胸の成長が中2で止まったのか、誰かに解説願いたいくらいだわ!!ほっとけ!
あーっ、もう!!こんなにも青春っぽく2ケツしてるんだから、もっとムードってもんを大事にして欲しいよ、藤井。
いや、これはこれですごく楽しいんだけどさ。やっぱり藤井とバカ言ってるのが何だかんだ1番好きなんだけどさ。
だけど、やっぱり藤井にとって今の私はただの『友達』でしかないんだって思い知らされた1日になったなぁ。
「夏乃」
「ん?」
「明日は朝、俺が迎えに行く」
「うん、頼む」
あぁ、好きだな。藤井が大好きだな。