愛すべき、藤井。


「な、なに?」

「貴重な女子枠をお前が埋めるんじゃねぇよ!!」


そこかよ!!!(╬⁽⁽ ⁰ ⁾⁾ Д ⁽⁽ ⁰ ⁾⁾)
本当にふざけんなよ藤井、お前まじで!女子と少しでもいい雰囲気になってみろ?

すぐにお前のだらしないあーんなことや、こーんなこと暴露してやっからな。あん?



「はいはい、ストーップ。仲が良いのは分かったから、とりま座れって」


立花くんに止められて、渋々私は言い返しそうになるのをグッと堪えた。

周りを見れば、私と藤井を交互に見つめながら合コンの再開を待っている皆様。


「ご、ごめんなさい!どうぞ、再開してください」


慌てて謝った私を見た藤井が「夏乃も立花もドリンク頼めよ〜」なんて呑気なこと言ってるのがまた腹立たしい。

あぁ、やっぱり来るんじゃなかったな。
場違いじゃん、私。


立花くんと藤井を入れて、男子は全部で5人いて、女子は私のせいで6人という何とも申し訳ないことになっているけれど、余るのは間違いなく私だから多めに見てください。

なんて思いながら一番隅っこにちょこんと腰を下ろした私を気に止める女子なんて、まぁ1人もいなかったけどね。(虚しい)
< 41 / 280 >

この作品をシェア

pagetop