愛すべき、藤井。
「でも、藤井」
「ん?」
藤井の肩に腕を回した立花くんが、藤井を覗き込むから、見てるこっちまでドキッとしてしまう。
立花くん、本当に何しても絵になるなー。
生まれ変われるなら、来世はイケメンがいいな。
え?贅沢?夢くらい見たっていいじゃない。
「俺は今日も1番可愛い女の隣をキープしてたつもりだけど、お前に邪魔されるまでは」
「……はっ?」
平然と呟いた立花くんと、目を見開いて驚く藤井。何をそんなにビックリしてんだこの男は。
「へぇ!反対どなりの子?立花くんってあーゆー子がタイプなんだ」
つまり、藤井は反対どなりの子もタイプじゃないのかな?よかった〜!!!敵がまた1人減ったぜ!
1人、呑気に呟いた私の言葉に藤井が「お前本気かよ」なんて言うから、私の頭の上はハテナだらけだ。
「どゆこと、立花くん」
アホな藤井は目を見開くだけで、全然 答えをくれやしないから、この頭の上のハテナを解消するべく立花くんを覗き込んで疑問をぶつけてみる私。