宙、優しい君は.


学校の体育館についたが、早すぎたようで2年生は誰もいなかった。
久々の一人の時間だ。私はその場に座り込み、誰かが来るのを待った。


しばらくすると2人の1年生が来た。

柳瀬香澄(ヤナセカスミ)ちゃんと、豊田沙月(トヨダサツキ)ちゃんだ。
2人は私に気付くと、元気よく「こんにちは!」と挨拶をしてきた。


2人は1年生の中でも元気が良く、2年生からも厚い信頼を受けていた。


その後もたて続けに部活のメンバーが来て、大体が揃ったところで部活が始まった。



ー数時間後ー


私は暗い表情で家に着くとため息をついて部屋に荷物を置いた。
スマホをいじるがため息はやまない。

遡る(さかのぼる)こと数時間前、私はあることに気がついた。
そう、春咲が来ていないのだ。

気になったので、香澄ちゃんに春咲のことを聞くと

「確か、旅行に行くって皆に言ってました!」

と答えた。

私は、「分かった、ありがとう!」というとその場を去ったのだが…

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