宙、優しい君は.
その日はそれだけで会話が終わってしまった。
次の日、教室に入ろうとすると
「おーい、涙」
という声がしたので、振り返ると
「あれ、璃子!? どうしたの?」
他クラスの友達、波田 璃子 (ハダ リコ)がこっちへ向かってきた。
「ねえ、涙。バド部の後輩に 落田 和斗(オチダ カズト)っている?」
(落田君…?聞いたことあるような…)
「確か、いたと思うよ。どうしたの?」
「いや、ただ聞いてみただけ!じゃあね、ありがとう!」
「…?うん!」