宙、優しい君は.

「なんで言わなかったの。」

「…だって、ストレスから来る病気ですよ?なんか恥ずかしくて言いづらくて…」

「隠さないでよ!だって、そんなこといったらバドできなくなっちゃうじゃん…」

「でも、もうすぐ治ります。だから、大丈夫です。」

「そんなの、分かるの?」

「多分ですよ、多分!」

「わかった。春咲なんかもう知らない。」




私は春咲を1人残してその場を去った。

悲しくて、悔しくて、なんであんな言い方をしてしまったのか後悔をして、気がつけば涙が出てきた。

校庭の方に行き1年生のランメニューを見ようとしたが、もう終わり準備体操をしていた。

1年生に泣き顔は見られまいと、顔を下に向けてすれ違った。

< 44 / 126 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop