宙、優しい君は.
職員室につくと、璃子は国語科の先生に質問をすると言って先生の方に行ってしまった。
私は璃子を待つために少し隅の方にいたがさっきの出来事が忘れられない。
もしも、春咲が先輩に恋をしているのならば…残念だな。
自分と同学年の人間に恋してるのか……
もし、昨日の条件が本当ならば────
でも、私はないな。
優しくないし、そんな話しやすそうな人間じゃないし。
しかも他にも肩ぐらいの髪の長さの先輩なんかいる。
柚奈とか。
なんだか昨日の出来事が夢のように感じてしまった。
結局璃子の用事が終わると1年生のフロアを通って教室に戻ったが春咲の姿はなくただ、ただ、ボーッとしていた。