宙、優しい君は.
「な、何…やってるの?」
そこに広がっている光景は1年生がほぼ全員で筋トレだけをやっている姿だった。
しかも、中にはあまりに辛すぎて顔が真っ赤な子もいる。
「1年生、集合。」
1度集合をかけた。すると、ヘロヘロになりながら1年生が集まってくる。
「皆、今まで何やってたの?」
すると、落田君が答えた。
「先輩が、ずっと筋トレやってろって…
じゃなきゃ中に入らせられないから…」
ある程度どの先輩が指示を出したのかは検討がついている。
「分かった。必要なだけ休憩して。あまり無理はしないでね。」
私は1年生にそう伝えると、落田君を呼び止めた。
「ごめんね、呼び止めて。休憩は平気?」
「はい!大丈夫です」
「あのさ、指示を出したのって────」