宙、優しい君は.

1年生の方に戻ると、「いーち、にーい」という声が聞こえてきた。

少し不思議に思いながらも近づくと、春咲が1年生を仕切って色々な筋トレをやっていたのだ。
さっきみたいにみんなが無理をする様子もなく、真剣に取り組めていた。


「皆、」

私がそう呼びかけると春咲が一番に気づいた。


「森田先輩、おかえり。」

「…ありがとう、みんなのこと。」

「いえいえ、学年代表として皆のこと考えなきゃ。」


やっぱり春咲はすごい、改めてそう思った。



…ドキ



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