宙、優しい君は.

「…え?」

春咲が困った表情で私を見つめる。

「なんてね。嘘、うそだよ。
楽しかった!バイバイ!」

私は本当の気持ちを隠すためにわざと明るく返答した。
もうこれ以上春咲の隣にいてはいけないような気がして、無理やりその場を立ち去った。



振り返るのが辛くて、そのあと一度も振り返らなかった。



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