宙、優しい君は.
プールに着いてからも、私は男子とは特に話すこともなく過ごした。
しかし…
「涙!ウォータースライダー乗ろ!」
という璃子の誘いに、私は
「ごめん、、、」
と断ってしまった。小さい頃からウォータースライダーだけは本当に無理なのだ。
仕方なく、という表情で璃子は大野君を連れてウォータースライダーに行ってしまった。
すると、後ろから おい、 という声が聞こえた。
「蓮見…」
「森田、暇ならウォータースライダーの下の影で休まない?」
うん、と頷き私たちはその場所へ移動した。
人も少なく、何だか落ち着ける。
「森田は、好きな人っているの?」
その場所についた途端、急に蓮見が聞いてきた。