空の向こう
そののち、女の子が生まれた。
新しい家庭が出来て、子供もいて、俺はよそ者のようで、何かが無くなった感じがした。
俺は自然に友達の家に、泊まり泊まりするようになった。
高校に無事に進学してからも
よくはならずに、悪さばっかり行っていた。
でも、何かが埋まるわけでもなく、よく1人で昔遊んだ公園に足を運んでいた。
ふと、向かいの歩道に見たことある人が見えた。
母親だ。あの男もいた。
母達は、あみ、あみっと誰かの名前を叫びながらその場を通りすぎていった。
すぐに、生まれた女の子の子とだとわかった。そして、無性に腹正しくなった。
自分の時とはまるで違う母親の姿を見たからだ。