永久の誓いからの逃亡
「悠斗くん?」

「あ、あぁ、すっげーびっくりした。
おじさんもおばさんも喜んでるんだろうな」

「うん。
2人とも喜んでくれてるよ。
もう駿くんとも仲良くなったしね」

「…へ、へぇ」

駿くん、ねぇ。
イラつく。

俺の目は、山道駿也という男を、ようやくはっきりと捉えた。

黒髪でスーツなんだけど、どこかチャラそうな雰囲気と溢れ出す自信。
なんと言うか、住む世界が違う人のように思える。
都会の男ってかんじ。

どう見たって真綾が選びそうな相手じゃないだろ。
どうなってんだよ。

「真綾を育ててくれた2人だよ。
仲良くなれないはずがないよ」

「ふふっ。
ありがとう」

なんだこれ。
むず痒くなること言いやがって!

そんなんが嬉しいのか?
誰だって言えるだろ、それくらいのこと。

真綾も真綾だ。
なにコロッといってんだよ。
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