永久の誓いからの逃亡
「あの!
真綾さんから何か聞いてますか?
控室にいらっしゃらないのですが」

「え?
だいぶ前に外の空気吸ってくるっては言ってましたけど、もう戻ってないとおかしいし…」

嫌な予感がどんどん大きくなっていく。

「少し見てきますね」

何も問題ない感じで答えたけど、背中からは汗が吹き出している。

今までの経験からして、新郎や新婦がふらっとどこかへ行くことなんて滅多にない。
それがあったときは、シリアスな問題になることが多い。
最悪、もう結婚式に戻ってこないなんてことも。

あってはならない、そんなこと。
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