永久の誓いからの逃亡
10.選択の時
さらさらと砂が足下をくすぐる。
ただ、目の前の状況はそこまで穏やかではなく、考えても考えても理解できない。
「あー、この格好?
女装が趣味なんだよ。
言っとくけど、俺は心も身体も生まれたときかられっきとした男だから」
私の視線に気づいた彼は、簡潔に説明をしてくれた。
男の人、だった…。
そう聞いても、見た目は女性だから違和感は拭えない。
「お似合い、ですね」
「どーも。
そんなボロボロに泣いてんのに、人を褒める余裕はあるんだな。
俺は橘龍之介。
あんたは?」
ただ、目の前の状況はそこまで穏やかではなく、考えても考えても理解できない。
「あー、この格好?
女装が趣味なんだよ。
言っとくけど、俺は心も身体も生まれたときかられっきとした男だから」
私の視線に気づいた彼は、簡潔に説明をしてくれた。
男の人、だった…。
そう聞いても、見た目は女性だから違和感は拭えない。
「お似合い、ですね」
「どーも。
そんなボロボロに泣いてんのに、人を褒める余裕はあるんだな。
俺は橘龍之介。
あんたは?」