永久の誓いからの逃亡
あ…。

一歩外に出ると、遠くにいる悠斗と目が合った。
はっとしたような表情をしてる。

けど、私は悠斗くんに何か言う余裕なんてなくて、駿くんがどこかにいるかもしれないという緊張感で立っているのがやっとだった。

スタッフの方の後ろについて、進んでいく。

あの突き当たりを左に曲がると、控室がある。
でも、そこに駿くんはいない。

そう考えていると、突き当たりの向こうから人が現れた。
白いタキシード姿の男性。
その姿に、こんな時だというのに反射的にきゅんとする。

「…」

それでも身体は思わず縮こまる。
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